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2015.09.10(Thu)


失った恋で死ぬはずもないのに
ぼくの中の一部が息を詰まらせて動かなくなった
壊死していく末端を切り落とすことが出来ずに
悩んだ挙句その傷みを革の鞄に詰めたのだ

「あの恋の話を覚えているか」

君の刃に楯突くこともせずに大人の振りをして笑ったのも
ぼくがまだそれを後生大事に懐に仕舞っているからだ
拡がっていく腐敗を毎日飽きることなく眺めて
まだ大丈夫だと空の水槽に向かって呟くのだ
ぼくをこんな肉塊にしたのは紛うことなく君なんだ

「美しい初恋の話をしようか」

ありもしないものをあるように見せて
嫌と言うほどあるものをなかったことにする
雨に濡れた革靴の染みを眺めるような気分だ

君を思えば思うほどぼくの鞄は重くなる
君を思えば思うほどぼくの鞄は重くなる




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