鮮血に似たものがあるとしたら それは君の涙だと臆面もなく 鏡写しの殺し合いは相討ちで御免
かつて偶像だったその灰に お疲れ様また来世と手を合わせ 悪い子誰だと問われたら ここにいない馬鹿の名前を挙げるだけ
蔑ろにした見返りとして 蔑みをぼくに 重ねた唇に見合うほどの 重い罰をぼくらに
飲みきれないほどの煮え湯は 君が裂いた咽喉から溢れて その熱さも感じられぬまま 臓腑を焼いていく
まるで油絵のような恥の上塗りは でこぼこと歪に蚯蚓腫れ 火傷の痕を模したような 君の心そのもの
紙で巻かれた葉の先に 火を点して墓標にすれば 何処に在ろうと君の名を 祈りに似た瞬きで
サヨナラサヨナラ また輪廻
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